#128 2020年6月 気象病・お天気病 |
さて、コロナウィルス(COVID-19)について2月に書き始めてから、「今月は違うテーマを書けるか」と思いながらも、なかなかそこを離れたテーマに移れずに悶々としています。 日本では感染者増加のペースが一定のところで落ち着き始めていますが、世界を見れば800万人近い罹患者がいます。 コロナウィルスに関連したニュースは日々刻々と変化し、昨日の情報がすでに古くなっていたり、今日は新しい情報が出て、「XXXという薬が効果がある」とか「XXXが感染源になって感染者が増えた」など情報が錯綜し、結局のところ情報が多過ぎて、何が本当なのかがモヤモヤしているという方も多いことでしょう。 ある科学者の言葉を借りれば、「新しいウィルスを突き詰めるのには通常4年が必要になのだが、我々(人類)がこのウィルスに出会ってからまだ4カ月しか経っていない」ということで、敵を知るには情報として不足しており、対抗できる武器(効果のある薬剤)を手にするには、まだまだ時間が掛かるということは知っておくべきことです。 最近のことでは、消毒に使うとされている「次亜塩素酸水」と「次亜塩素酸ナトリウム」が別物であるという話題。 アルコール系の消毒剤が不足した時に候補にあがってきたのが「次亜塩素酸水」なのですが、ハイターやブリーチなどに含まれる「次亜塩素酸ナトリウム」と混同されやすい名前なので、「同じようなもの(効果)だろう」と取り違えると大変なことになります。 ここでは「次亜塩素酸水/次亜塩素酸ナトリウム」と言っているものは、どちらもそれを水で薄めた「水溶液」になります。 また、以降の説明では文字数が多くなるため「酸水/酸ナトリウム」と表記していきます。 お手元に消毒剤として買われたものがあれば、その成分をご確認ください。 そして、加湿器などを用いた「噴霧」の方法などもネットで紹介されていますが、一方ではその危険性も指摘されています。 どちらも原液のままで使用しないことは周知のことかと思いますが、その特性は「酸水」は酸性、「酸ナトリウム」はアルカリ性であることを知っておかないとなりません。 使用方法としては、手すりやドアノブなどの人の手に触れるところの除菌であって、独立行政法人のNITE(製品評価技術基盤機構)で安全性について検証中とのことです。 頭が痛い・やたら眠い・古傷が痛むさてさて… 自分自身でも記憶にも残っていないような小さな怪我とも言えないような怪我、でも時々痛くなるという、「古傷」をお持ちの方が周りにもたくさんいらっしゃいます。 たとえば、脚をくじいた(捻挫)とか、筋違いを起こした(ひどいとムチウチの症状)などのいわゆる「古傷」がもとで、天気の変化で痛んだり、冒頭のように頭が痛くなったり、眠気を催したりすることがあります。 こういう経験が「あるある」の方が、うすうす気づいているのが、「低気圧が来てるなぁ」「雨が降りそうだなぁ」という気象の変化で体調不良が現れることです。 これは「気象病」や「お天気病」とも言われ、気温や気圧の急激な変化によっておこります。 身体の不思議機能人間の身体には、周囲の環境の変化に合わせて体内の環境を保とうとする能力があります。 寒い時には血管を収縮させ体温を逃がさないように交感神経が働いて緊張状態を作り、暑い時には血管を広げ皮膚から体温を逃がすのには副交感神経が働き、おおむね36℃前後で体温を保ちます。 つまり、気温や気圧の変化に順応するようにこの自律神経は働くのですが、この変化が急激であると身体(自律神経)の方が追い付かなくなり、身体に不快(不愉快)な症状を起こすことになります。 これがいわゆる「お天気病」が起きる原因です。 日本列島の地理的な位置から、低気圧が西から列島の上を通ると「南から暖かい風が吹いて気温が上がり」ます。 つまり身体をリラックスさせようと血管が広がるように副交感神経が働きますが(この時に身体が変かに追い付けないと頭痛が起こります)、この低気圧が東へと去る時には「北から冷たい風が吹き込むため急激に気温が下がり」ます。 ですから、その時々に応じて室内環境に注意を払う必要があります。 |
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