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#056 2013年12月 来年は午年

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来年は午年

2014年の来年は午年(うまどし)です。

干支の初めのネズミ(子)から勘定するとちょうど半分が過ぎ、後半戦のスタートになります。

 

以前の干支の話( #014 2010年2月 干支の話 )から再度引用すると…

真北の方角を子(ネズミ)にした時に、午(うま)はちょうど反対側の真南の方角になります。

この地球の真北から真南に通る一本の線を「子午線」=「子(ね/北)と午(うま/南)を結ぶ線」ということ、そして太陽が真南に来る時間が「正午」になります。

また、夜の0時前後(23時〜1時)を「子の刻」にして、24時間を干支の12で割ると、12時前後の11時〜13時は「午の刻」となり、12時はやはり「正午」ということになります。

(個人的にはこれだけで実はけっこう感動してます!!)


馬の不思議な脚

馬の脚を見ていて、いつも不思議に思っていたことがあります。

 「あそこが人の脚の付け根…、あそこが膝…、なんか関節が1個多いな…。おまけに膝が逆に向いている。」

もし実際の馬や競馬中継を見る機会があったら、試しに数えてみてください。

 

これ、実は膝に見えている部分が、人で言う「手のひら、足の甲」の部分なのです。

馬の脚のスネ(蹄から膝に見える部分)は、人の手で言うところの中指に相当し、その他の指は退化してしまっているということです。

 

この退化の痕が分かりやすいのが、馬の前脚にみられます。

前脚中ほどの内側をよく見ると、大人の親指ほどの白い斑があります。

これが親指の痕跡で、その部分が「手のひら」に相当するとわかります。

 

この脚のスネに見える部分が「中指」一本ということから、馬の蹄(ひづめ)が一つしかないということが理解できます。

このことから「単蹄目」という分類になるのですが、動物園に行くと、イノシシや鹿などは「偶蹄目」とされています。

これらは、人でいう「人差し指」と「中指」の二本が一体となったため、蹄が一つではないためです。


馬の生き方と脚の関係

もちろん人間には無理ですが、両手両足の中指一本ずつで全体重を支えていることを想像してみてください。

そこには大変な負荷が掛かることは想像に難くありません。

それは馬でも同じで、競走馬で約500s、農耕馬などでは1t前後の体重を支えるのですから、相当なものです。

 

競馬中継で、時どき競走中に馬が骨折してしまうことがあります。 その場合、「予後不良」という形で薬殺処分にされてしまい、感情的には哀れで可哀想な気持ちは拭えません。

人間の場合は、腕や脚を骨折しても、致命傷になることはありませんが、4本足(指?)で立つ馬にとって、脚の骨折は致命的なことなのです。

 

群れを作る動物を群生動物といいますが、群れの1頭が骨折して走れなくなった場合を考えてみてください。

その1頭のために、群れ全体が肉食動物の餌食にされる危険が増してきます。

それを防ぐためには、その走れなくなった馬を、群れから切り離して置いていかなければなりません。

 

置いていかれた馬はどうなるでしょうか?

草食動物の馬は、食べた草を消化するために腸が長くできています。

そしてすぐに走り出せるように、常に立った状態で日常を過ごしています。

走れなくなった馬は、立っていることができず、これが横になると、実は馬はその長い腸がアダになり、十分な消化ができず、腸閉そくを起こして死んでしまいます。

 

「脚の骨折は致命的なこと」といったのは、さきほどの競馬で競走中の事故の骨折はが、その病状によって完治ができないと判断されると、最終的に苦しめていずれ死なせてしまうより、安楽死を選択して楽に死なせてあげるという方が、むしろ適切な言い方なのかも知れません。

 

とはいえ、そんなガラスの脚をもちながらも疾走する馬の姿には美しいものがあり、勢いを感じます。

今年は、そんな馬の姿に重ねて、弾みのついた勢いのある年になるよう、願いを込めたいと思っています!!


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