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#026 2011年4月 飛び交うさまざまな情報

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飛び交うさまざまな情報

最近は少し落ち着きを取り戻したものの、東日本大震災の起きた3月11日からは、TVもラジオも、また新聞の報道も震災の報道と原発の報道で一色になりました。

報道機関が提供してくれる情報はとても大事であり、重要なことであるのですが、この情報を受け取る私たちがその本当の意味をつかめるように、「情報収集」→「分析」をできないと、不要に不安を煽られるばかりです。

 

大地震のあとに余震と思われるものがいくつか続きましたが、これらはやはり天災であり、最新の科学をもってもなかなか予測ができるものではありません。

それに対して原発事故の経過について提供される情報は、避難をするべきかどうかの判断を「自分の身を守る」ためにもしなくてはなりません。

その中でやはり気になっているのが、私たち一般市民が放射能の被爆をするのではないかという不安です。

報道では「ベクレル」や「シーベルト」という放射能に関する単位、またシーベルトの中でも「ミリシーベルト」「マイクロシーベルト」という量の多さについて掲出されていますが、「なんとなく大層な量だ」とか「それぐらいなら少ないんじゃないか」という程度にしか、私たちには尺度をもてません。


放射能に関する単位

テレビの原発関連のニュースを見ていると、時には「(ミリ・マイクロ)シーベルト」と言ったり、「ベクレル」と言ったりしています。

放射能の単位にはいくつかあって、最近耳にするベクレル、シーベルトの他にも「キュリー」「レントゲン」「グレイ」「ラド」「レム」「ラザフォード」「マッヘ」などがありますが、これらは大きく分けると、次の4つに分類されます。

放射能

放射能を放つ能力を表す単位 

Bq「ベクレル」
(従来の単位体系が「キュリー」)

照射線量

放射線の照射の大きさを表す単位

C/kg「クローン毎キログラム」
(従来の単位体系が「レントゲン」)

吸収線量

放射線の人体に吸収された量を表す単位

Gy「グレイ」
(従来の単位体系が「ラド」)

線量当量

放射線防護の立場で被爆量を表す単位

Sv「シーベルト」
(従来の単位体系が「レム」) 

ですから、各種の報道で「ベクレル」と言った時には放射能の量を言っている話であり、「シーベルト」と言った時には被爆の量を言っている話だということになります。


どれぐらいの被爆量が基準になるの?

人間は普通に暮らしていても放射線を浴びています。

これは平均すると年間で2.4ミリシーベルト(1シーベルトの1000分の2.4)の量と言われています。

 

この放射線を 約1時間という短時間に全身被爆した場合に 5%の人(20人に1人)が死んでしまう致死量が2シーベルト(2000ミリシーベルト)、50%の人が死んでしまう致死量が4シーベルト、100%の致死量が7シーベルトと言われます。

逆に、約1時間に集中的に200ミリシーベルト以下の被爆では急性での放射線障害は現れないとも言われています。

省略されていることが多いのですが、この「一時間当たりに浴びた放射線量」ということで、正しくは「シーベルト毎時」での被爆量になるのですが、報道では単に「シーベルト」と言っている事が多いようです。

さて、3月15日(直後のかなりひどい時期)に福島第一原発3号機付近で400ミリシーベルト毎時が測定されました。

何の防護もしないで、そこに1時間いて、5%致死量(2000ミリシーベルト)の5分の1を浴びた量だったということが分かります。


放射線の種類

放射線にはアルファ(α)線、ベータ(β)線、ガンマ(γ)線などがあり、それぞれ物質を突き抜ける能力(透過力)が違います。

一般的には、ガンマ線の透過力が最も強く、続いてベータ線、アルファ線となっています。


桁のマジック

さて、ミリシーベルトやマイクロシーベルトとはどのぐらいの量なのでしょう?

数字の「1」を基準に考えると次のようになります。

【例】 (長さの)1m

1000m=1km (k=キロメートル:キロ)(1mの1000倍)

1000分の1m=1mm (ミリメートル:ミリ)

100万分の1m=1マイクロm

10億分の1m=1ナノm

つまり小さいほうに向かって1000分の1が「ミリ」になります。

そのまた1000分の1が「マイクロ」、

さらに1000分の1が「ナノ」になります。

※ 東京から下関間の距離1000kmの10億分の1(ナノ)が1mmになります。(1000km=10億mm)

「マイクロ」となるとミリのさらに1000分の1(元の100万分の1)となるので、先ほどの3月15日に測定された400ミリシーベルトは40万マイクロシーベルトということになります。

福島県飯舘村で4月16日までの積算放射線量が1万120マイクロシーベルトになったと発表されましたが、これは25日間の積算になるので、1時間当たりに換算すれば、16.6マイクロシーベルト(0.0000166シーベルト)であり、ここでも数字の桁の持つマジックで判断をすべきではないということが分かります。

とはいえ、あってはいけない異常な放射線量の値に変わりはなく、厳重に監視を続けてかなくてはなりませんが、不用意に不安を募らせてパニックに陥らないようにしなくてはなりませんね。


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