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#010-2 2009年10月 不幸の時ののし袋

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お祝い事の のし袋

先月はお祝い事ののし袋の話を書き始めたら、思いのほかボリュームがありすぎて、慶事だけでも紙面が足りなくなってしまいました。

多くの方から、「弔事の場合はどうしたらいいのか?」というお問い合わせの声もたくさん頂戴したので、今月は弔事全般についてお届けいたします。


お金の包み方

「幸せが何度でも受け止められるように」という意味から、お祝い事では下側が上にくるように重ね、「悲しみに目を伏せる」という意味から、弔事では上側が上に重なるように包みます。

左 お祝い事

下の折を上の折にかぶせます。

右 お悔やみ事

上の折を下の折にかぶせます。

 


表・裏書の書き方

表書きは、水引の真上に毛筆で書きます。

お祝い事・慶事の時には濃い黒墨を使い、お悔やみ事や弔事の時にはやや薄い墨を使います。

もちろん墨を摺って筆で書ければ言うことはありませんが、手近にない場合は筆ペンを使ってください。

筆ペンには普通の黒いものと、ややグレーがかった弔事用の2種類があります。

特に慶事の時にこれを間違えると、受け取った方は大変不快に思うもの。

くれぐれもご注意ください。

なお、病気見舞いは弔事ではありませんので、黒墨を必ず使うようにしてください。

 

連名で贈る場合には、目上の順に右から記名します。

贈る相手の名前を書く場合は左上が目上になります。

中袋がない場合は、裏面に住所を記入しておきます。


中袋の書き方

市販の祝儀袋にはほとんどの場合、中包みがついています。 もし、ついていない場合は半紙や奉書紙でお金を包みます。 最近の祝儀袋の中袋には金額、住所を書き込む場所も印刷されている場合も多いので便利です。

 

[1]

中袋は裏に金額を記入する欄がある場合は、そこに金額を書き、表の中心を少し外した所に住所・氏名を書きます。

[2]

特に金額を記入する欄のない場合は、表の中央に金額を書き、裏の中心を少し外した所に住所・氏名を書きます。


弔事ののし袋の使い方

香典

お香典は、通夜か告別式の受付に差し出します。

受付の経験がある方はお分かりと思いますが、何かとバタバタしている場所で、中袋から現金を抜き出して保管すると、あとで香典返しをする場合に、いただいた金額やお名前が分からなくなることも多々あります。

ですから、のし袋には住所・氏名・金額はきちんと書くことがむしろ後日の手間が掛からないということでは礼儀になります。

 

水引

黒白または総銀の結びきりの不祝儀袋を使います。

のしはつけません。

法要の場合には黒白よりも総銀や黄白を使うのが一般的です。

印刷された水引か、実際に結んである水引にするかは、中に入れる金額に応じて決めます。

 

その他の注意

お札は用意してあったと思われるので、新札・新券は避けます。

持参する時は「ふくさ」に包んで持参します。

直接バッグから出すのは礼を失します。

仏教では四十九日を境に霊から仏になるとされます。

ですから四十九日までは御霊前、それ以降は御仏前を用いるのが通例です。

また、蓮の花の文様や御仏前と書かれたものは仏式に限られます。

(ただし、厳密には宗派によって異なり、霊の考え方がない宗派では葬儀当日から御仏前を用いるということもあります。先方の宗派までは分かりませんので、無難に通夜・葬式の時は「ご霊前」を持参されてよろしいと思います。)

 

香典返しの時期

香典返しは、四十九日の忌明けに、お礼の挨拶状とともに送ることが多いようです。

神式の場合には三十日祭、または五十日祭の時に行ないます。


のし袋の表書き (弔事編)

仏式会葬の表書き

「御香典」 「御香奠(おこうでん)」 「御香料」 等

お金を供える時に

「御香華料」

お金や品物、お花を供える時に

「御霊前」

霊前にお金や品物を供える時に

「御仏前」

四十九日以降にお金を供える時に

「御悔」

主に通夜などに供えるお金や品物に

 

いずれも黒白もしくは総銀の水引(結び切り)を用いた金封・のし袋 (品物の場合は黒白の水引でののし紙)

 

法要の表書き

「御供物料」

仏式・神式いずれの場合にも用います

「お花料」「御霊前」

仏式・神式・キリスト教式いずれの場合にも用います

「御仏前」

仏式法要の時に

「(御)玉串料」 「(御)神饌料」

神式霊祭の時に

「御塔婆料」

卒塔婆を依頼した時に

 

いずれも白無地ののしぶくろ、または黒白か総銀の水引(結び切り)を用いた金封・のし袋(品物の場合は黒白の水引でののし紙)

 

弔事ののし袋と、のし袋の作法については「#010-1 2009年9月 お祝い事ののし袋」を参考にしてください。 


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