#094 2017年5月 コンビニ記念日

 

4月から始まる新シーズンで、新しい環境に変わったり、生活のリズムをつかめないでいた時期も、ゴールデンウィークが終わると自然に落ち着きを取り戻してくるものです。 これから夏本番に向かい、乾燥していた時期から一転して、不順な天候も続きがちになります。 毎度のことではありますが、健康には十分にご注意して過ごしてください。 かわら版を古くから読んでいただいている皆さんには、いつかの号で「5.15」という数字の並びで、1972年の5月15日に沖縄が本土復帰を果たしたというお話をしたことがありした。
今年はその本土復帰から45年という節目に当たります。 その同じ5月15日というのが、もう一つ記念日があったということで、それを今月のテーマにしてみようかと思います。


★ コンビニ記念日

いまでは日本中の都市部では100mとあけずに、たくさんのコンビニエンスストアが立ち並んでいます。
三大コンビニといえば、誰しもが思い浮かべるのが「セブンイレブン」「ローソン」「ファミリーマート」であり、全国規模で展開している店舗数では他を圧倒するものがあります。

そのコンビニエンスストアが日本に初めてお目見えしたのが、先の沖縄復帰から2年後の1974年でした。
セブンイレブンの第1号店が東京の豊洲にオープンしたのが、ちょうどこの5月15日だったという事で、この日を日本でのコンビニエンスストアスタートの日と多くのメディアでも扱っています。

コンビニエンスストアというと、頭の中に思い浮かべることのできるイメージがありますが、公式にはどのように定義されているかというと、経済産業省の業態分類として「飲食料品を扱い、売り場面積30平方メートル以上250平方メートル未満、営業時間が1日で14時間以上のセルフサービス販売店」というように分類されています。
実際にはこのように文字で書くよりも、さらにもっとたくさんの品ぞろえで、本当に無いものはないといってもいいぐらい、痒いところまで手が届いているという感をいなめません。

元々の英語である「convenience」には、手近で都合がよく便利なというニュアンスの意味があるので、コンビニエンスストアというのは実に的を得た名前ですね。
(中高生の読者の方のために補足すると、「手近で」「都合がいい」「便利な」という「convenient(形)」の名詞形が「convenience」になります。)

2014年には、上記の3つのコンビニエンスストアで日本全体の8割を超えるシェアをもったと言われており、国内の市場規模は10兆円を超える金額になっています。
これは純粋な売り上げではなく、電気代や電話代の代行授受も含んでいるとはいえ、国民1人当たりが1年間で10万円をコンビニエンスストアで使っていることになるので、ものすごい金額といえます。

★ あれあれ…?

と、ここまでは「5月15日がコンビニ記念日」と知っていたところで今月のテーマにもしたのですが、大手コンビニの名前にとらわれないで、日本で初めて「コンビニスタイルのお店」がオープンされたという事で調べると、もっと古い歴史があったようです。

様々な商品を取り扱っている現在のコンビニエンスストアの業態からすると、これを無くしてはコンビニといえないという条件は、やはり「長時間営業」という業務の形態だと思います。

そこで、従来では想定外の長時間営業を初めておこなった飲食料品店ということだと、愛知県の「ココストア藤山台店」というのが、日本では一番最初のコンビニエンスストアということになるようです。

★ ちょっと異色のお店

時は1970年前後というので、大阪万博の頃(昭和45年頃)になります。
ちょうど日本が大きく変わろうとしている時期で、高度経済成長の真っただ中の時代といえます。

この頃に急成長してきたのがスーパーマーケットで、日本中の個人商店が戦々恐々としていく中で、 「このままでは街の酒屋さんが無くなってしまう!!」と、大きく危機感を覚えたのが愛知の酒造メーカー「盛田」でした。
そこで視察に訪れたアメリカで見かけたのがコンビニエンスストアで、その形態を日本で実現して直営店をオープンしました。
それが「ココストア藤山台店」で、その後に多くの酒屋さんをコンビニ経営へと導いていきました。

ココストア系列の最大の強みは、2001年まで免許制で一定の距離をおかないと開店できなかった「酒屋さん」を母体にしたことで、ココストアには必ずお酒があるというのが、最大の強みとなり事業を拡大していきました。

★ 果たして、日本で初めてのコンビニって…?

実は日本で初めてのコンビニエンスストアというのには、いくつもの説があります。 1962年に国鉄の駅構内で開店したもの、1968年に神戸で、あるいは1969年に大阪で開店したもの、セブンイレブンが1974年に開店したもの等。
なにしろ、「コンビニエンスストアとはXXXなもの」という定義が、経済産業省の業態分類でも後から定義されているので、なにが最初かというと困ってしまいます。

この中でちょっと私見も入りますが、「ココストア」の名前の由来が、「Convenience(便利)」で「Comfort(快適)」ということから、日本で初めて「コンビニエンス」という言葉を使ったことから、日本の1号店といえるのではないかと思っています。

 

ちなみにこの酒造メーカーの「盛田」は、SONY創業者の故盛田昭夫氏の実家であり、ココストアの開店日というのはそれを意識してかしないでか、7月11日(セブン/イレブン)というのは余談という事で…♪