#045 2013年1月 今年は巳年

 

 今年は巳年 〜

「みどし」と言ってみたり、「へびどし」と言ってみたりしますが、どの国の干支(*)でも今年は「蛇」に当たります。

(*) 以前の干支の話の一覧を見てください♪

はたしてこの蛇…。
多くの人に聞いてみて、なぜかあまり好かれていない動物という印象が強い生き物です。
もちろん、蛇や爬虫類がお好きな方もいらっしゃるので、一概に誰もがというわけでありません。

この好きじゃないという感覚は、たぶん多くの方が感じているところと思うのですが、天敵を嫌うような感覚なのだと思います。

ですから「なぜ嫌いなのか」「いつから嫌いなのか」と尋ねてみても、なかなか明確な答えになりません。

かくいう私も、あまり好きな動物ではありません。

 つまるところ、分からない… 〜

進化論でいうなら、手足が退化して全身の骨格筋の運動で移動する動物ということになりますが、神話の世界ではエホバの神がアダムを創生したところまでさかのぼります。

旧約聖書の「創世記」の中で、エホバの神が最初にアダムを創造し、エデンの園にいくつもの実のなる木と、その中央に「命の木」と「善悪の知識の木」を置きました。

これらの木は食べ物がなっていましたが、エホバはアダムに対して、「善悪の知識の実」は食べてはならないと言いつけました。

エホバはそのあとにエバ(女)を創造したのですが、この時に蛇がエバに近づき、「善悪の知識の実」を食べるようにそそのかしました。

(この「善悪の知識の実」は「善悪を知る果実」とも「禁断の実」とも言われています)

実を食べたエバは、同じように食べるようにアダムに言い、アダムもこの実を食べたところ、二人の目が開き、お互いが裸であることに気が付きました。
二人はあわててイチジクの葉を腰につけたといいます。

蛇がそそのかさなければ、「恥ずかしい」ということを知らずに済んだことが、神にとって二人が余計な知識を身につけたため、神の怒りを買いました。

そのため蛇は腹ばいで動くようにされ、エデンの園から追放された二人は、女(エバ)には妊娠の苦痛と、男(アダム)は無限にあった食べられる木の実を減らされ、汗をかいて労働しないと食べ物が取れないようになったと言われています。

(俗にこの実は「リンゴ」と言われていますね)

また、犬や猫を飼っている方は思い当たるかもしれませんが、蛇を見つけた時に、他の動物とは違った敵愾心をもった吠え方をするということも、犬や猫も本能的に苦手な動物という意識を持っているのではないかという気もします。

そう考えてみると、これは人間だけではなく哺乳動物が本能的に蛇を嫌っているという裏付けのようですが、別の説では後天的に学習して嫌っているという話もあります。

蛇は毒をもった種類も多く、そういう意味では人間だけではなく、多くの動物も被害にあった(後天的な)経験が、蛇を忌み嫌うものにしているのかもしれません。

また蛇を見たことのない乳児や幼児も、恐れを示さないということも、蛇を嫌うのは後天的な理由ということになるようにも思います。


世界的に蛇は昔から、毒を持つことや脱皮を繰り返すことなどから、「死と再生」をイメージさせ、また長い期間、食事をしないでも生きていられることから、「神の使い」として信仰の対象にもなってきました。

漢方医学では薬として使われ、また蛇の抜け殻を財布に入れておくとお金が貯まるなどとも言われています。

日本ではシロヘビは神の使いとして崇められていますが、先の聖書では悪の化身のようにも描かれています(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教など)。

ところがギリシャ神話では、蛇は生命力の象徴であり、この蛇を杖に巻きつけた「アスクレピオスの杖」は、欧米では医療・医学の象徴であり、世界保健機関(WHO)のマークにもなっています。