#031 2011年9月 イヌとネコの歴史

 

秋の味覚を調べようと、お米の文献を読んでいたら、つい「猫(ネコ)」という言葉に引っかかってしまいました。

ネコはもともと野生色の濃い動物。
そのネコがイエネコとして人間と同居するようになるには…

イヌと違う歴史に、つい引っかかってしまったのです。


 イヌとネコの歴史 〜

人類の進化の歴史の中で、最初は狩りをして暮らす狩猟民族、そして定住して畑を耕して暮らす農耕民族へと進化していったのはご存知のことと思います。

イヌと人の関わりは古く、約1万2千年前の遺跡から、手に子犬を持たせて埋葬された遺体が発見されています(もっともこれがイヌであるか狼であるかははっきりしていません)。

分類的には1万5千年前ごろに狼とイヌは分かれたといわれていますが、わずか1万5千年ほどの長さでは、明らかに別の種というよりも、狼とイヌの交雑があるということからも、イヌは狼の亜種であるという見方が現在では有力なようです。


かたやネコの祖先ですが、イエネコの祖先としては様々な調査やDNAを調べた結果、約13万年前のリビアヤマネコがそれに当たるということで、決着を見ているようです。

イヌは狩猟民族の猟犬や番犬として必要とされたため、早くから人の社会の中に組み込まれて家畜化されていきましたが、ネコはむしろそういう狩猟する人たちにとっては競合相手であったとも言えます。

そのネコが人間の社会に家畜として組み込まれるには、農耕が始まって、穀物の貯蔵が必要になったことと関係があります。

穀物を貯蔵することで、ネズミの被害が広がり、それを駆逐するために、ここで初めてネコの有用性が出てくるわけです。

(やっと「新米」とネコがここで結びつきました!)


 最初のイエネコ 〜

貯蔵庫を荒らすだけでなく、同時に伝染病の病原菌を撒き散らすネズミを駆逐することは、集落の疫病の広がりも防ぐ効果ももたらしました。

また紙が発明され、様々な記録の保管のためにもネズミの被害を防ぐということで、ネコは有益な動物として認知されていきました。

最初にネコが家畜化されていくきっかけは、農耕が始まった頃の中東付近で、周囲の野山でネズミやノウサギを追っていたネコがネズミが数多く集まる集落の貯蔵庫に住みついたのが始まりと考えられています。

この時に、穀物をネズミの被害から守りたい人間の利害と、そのネズミを餌にするネコとの利害が一致して、ネコは人間社会で大切にされるようになり、これがやがて家畜化につながっていったと言われています。

ネコが飼育されていた一番古い記録は、紀元前6500年のものがあり、古代エジプトでも紀元前3000年には飼われていた記録があります。

日本へは、やはり穀物倉庫の番人としてやってきたといわれていますが、渡来した時点ですでに飼い慣らされて家畜化していたと考えられます。
(紀元前1世紀にはネコがいた記録があります)


 ネコとイヌの先祖 〜

ネコの先祖をたどっていくと、6000万年前に森林で生息していたミアキスという中型の肉食獣につながります。

このミアキスの特徴に近いまま進化したのが、現在のネコになります。

そして平原に出て、集団狩猟を行いながら進化してきた種が、これが現在のイヌになります。

つまり、イヌとネコは6000万年前には同じ種から出発していたのですね。


 ネコ(イヌ)に与えてはいけない食べ物 〜

つい一緒にいると人間と同じような食材をペットに与えがちですし、ヒトが好む物は動物も好むと思ってしまいますが、意外な物を苦手とするようです。

ここではネコに関しての与えてはいけない食べ物を列記してみました。中には俗説の疑いもありますが、まぁ君子危うきに近寄らずということでご承知ください。

・ ニンニク・タマネギ等のユリ科の植物

ネコやイヌにとってネギやタマネギ、ニンニク、ラッキョウなどといったユリ科の植物は、ひとかけら食べただけでも死に至る場合もあり、極めて有毒です。
練り製品、人間用のビーフジャーキー、牛丼や茶碗蒸し、カップ麺などにも含まれることがあるので注意してください。

・ カフェイン

カフェインを含むコーヒー紅茶等を飲ませるのはNGです。

・ イカ、タコ、エビ、カニ、貝等の一部の魚介類

イカなどに含まれる酵素は、長期にわたって摂取した場合、背骨の変形を引き起こすなどし、寿命を短縮されることがあります。

・ 塩分

腎機能がヒトに比べて劣っているため、人間の嗜好に合った食物を与えることは望ましくありません。煮干なども塩分があり、主食にするほど多く与えてはいけない。

・ その他

アワビ、サザエ、ノリ 家庭薬等 カカオ、チョコレート